お知らせ
AIを使えば制作は速くなる?いや、むしろ終われなくなった(笑)
2026.08.15お知らせ

最近よく見るんですよ。
「AIを使えばWebサイトが簡単に作れる!」
「Claude Codeならデザインから一瞬でコーディング!」
「AIを使えばLPなんてすぐ完成!」
みたいな話。
もちろん、嘘ではないと思う。
実際、僕もCodexなんかをかなり使ってるし、AIを使う前と比べれば、コードを書く時間も調べる時間も圧倒的に短くなった。
……なのに。
なぜか制作時間があまり減ってない(笑)
というか、案件によっては前より時間かかってるんじゃないか?と思うことすらある。
なんでだろうと考えてみたら、たぶん答えはシンプルでした。
「ここも直せる」が増えすぎた
別に今まで手を抜いていたわけじゃない。
ただ、仕事には当然、予算も納期もあるので、
「ここまでやれば十分」
「本当はもう少し直したいけど、今回はここまで」
という線引きはしていました。
ところがAIを使うようになると、
「これ、もう少し良くできるんじゃない?」
が簡単にできてしまう。
- レスポンシブをもう少し詰める。
- コードを整理する。
- 表示速度を調べる。
- 別の実装方法を比較する。
- 文章をもう少し読みやすくする。
- 画像ももう一案作ってみる。
そして直したら、
「あ、じゃあここも気になるな」
となる。
終わらん(笑)
一つひとつの作業は確実に速くなってるんですよ。
でも、その分だけやることが増えている。
以前なら80点くらいで、
「よし、これで完成」
としていたものを、
「せっかくAIがあるなら90点までいけるな」
「ここまで来たなら95点狙えるんじゃね?」
みたいなことをやっている。
だから時短にならない。
考えてみれば当たり前なのかもしれません。
「AIでデザインを完全再現」って、本当?
あと、これもよく見ます。
FigmaなんかのデザインをClaude CodeやAIに読み込ませて、
「デザインからWebサイトを自動生成しました!」
みたいなやつ。
確かに、できます。
シンプルなレイアウトなら、かなり近いものもできます。
でも、僕が実際に使っている感覚では、
完全再現はまだ無理じゃね?
と思っています。
- 余白が微妙に違う。
- 文字の収まりがなんとなく違う。
- スマホにするとバランスがおかしい。
- 画像の見え方が違う。
コードとしては間違ってないんだけど、
「なんか違う」
が結構ある。
で、この「なんか違う」を見つけて直すのは、結局人間なんですよね。
もちろん、すごくシンプルなデザインならAIだけでもかなり作れる。
でも、それって見方を変えると、
テンプレートを使って作れる範囲に近いんじゃない?
とも思う。
テンプレートが悪いという話ではないです。目的によっては、それで十分。
ただ、そこからクライアントごとの個性を出したり、細かい見え方を調整したり、「この会社だからこのデザイン」というところまで持っていこうとすると、まだ「AIに投げたら完成」とはいかない。
じゃあ「AIなら簡単」って言ってる人は、こだわりがないの?
最初はちょっと思いました。
「そんな簡単に完成って言えるってことは、制作物へのこだわりがないんじゃない?」
と。
でも、これは少し違うのかもしれない。
たぶん、
「完成」と呼んでいる地点が違う。
- イベント告知用に、とりあえず1日でLPを作りたい。
- サービス検証のために、まず公開したい。
- 社内で使う簡単なツールが欲しい。
そういうものなら、80点まで一気にAIで作って公開した方が正解だと思う。
95点にするために一週間使ったら、そっちの方が仕事として間違っていることもある。
なので、
「簡単に作れると言う人=こだわりがない」
ではない。
ただ、
どのレベルを完成と言っているのかは、ちゃんと分けた方がいい
とは思います。
「AIならWebサイトが簡単に作れる」
と、
「AIならプロが作り込んだWebサイトと同じものが簡単に作れる」
は、全然違う話です。
クオリティは高ければ高いほどいい……でもない
僕は基本的に、同じクライアントの要望を満たしているものが二つあるなら、クオリティが高い方がいい。
と思っています。
- 見やすい。
- 使いやすい。
- 分かりやすい。
- ちゃんとして見える。
- 成果につながりやすい。
これって制作者の自己満足ではなく、クライアントにとってもメリットがありますからね。
ただ、最近はもう一つ考えるようになりました。
その修正、本当に誰かのためになってる?
ということ。
- 制作者しか気づかない2pxの違い。
- 誰にも影響しないコードの美しさ。
- 成果が何も変わらない微調整。
それを延々とやっていたら、それは品質向上というより僕の趣味になってしまう(笑)
AIは何回修正をお願いしても嫌な顔をしません。
だから、
「もう一回」
「ついでにここも」
「こっちの方法とも比較して」
が無限にできる。
これ、結構危険なんですよね。
AI時代は、
できるかどうかより、どこでやめるか
の方が大事になってくるのかもしれません。
「平均点を作る能力」は、AIがかなり持っていく気がする
僕自身、デザイナーとしてもコーダーとしても、ものすごくレベルが高いとは思ってません。
文章も含めて、
「一通り平均点くらいまではできるかな」
くらいに思っています。
でも、考えてみたらAIって、この「平均点」を作るのがめちゃくちゃ得意なんですよね。
- 文章。
- デザイン。
- コード。
- 画像。
とりあえず形にするところまでは、ものすごく速い。
だったらこれから人間に必要なのは、平均点を作る能力より、
平均点を見て「何か違う」と気づける能力
なのかもしれません。
「これでも使えるけど、このままは出したくない」
「なぜか分からないけど違和感がある」
その違和感を見つけて、
何が違うのか考えて、
AIに伝えて、
また確認する。
もしかすると、これからのクリエイターの仕事って、こういう方向に変わっていくのかもしれません。
AIで仕事は速くなった。でも、完成は速くなってない
結局、僕の中では今こんな感じです。
AIで、
- 調べるのは速くなった。
- コードを書くのも速くなった。
- 画像を作るのも速くなった。
- 文章を作るのも速くなった。
- できることも圧倒的に増えた。
でも、
「完成」は別に速くなってない(笑)
むしろ、
「ここまでできるなら、もうちょっとやろう」
が増えてしまった。
なので今のところ僕にとってAIは、
時間を減らしてくれる道具というより、同じ時間でクオリティを上げてくれる道具
という感覚が一番近いです。
そしてAIによって作れるようになったものが増えたからこそ、
「どこまでやるのか」
「何を完成とするのか」
を決めるのは、以前より人間の仕事になっている気がします。
AIを使えば簡単に作れる。それは確かにそう。
でも、
簡単に作れることと、良いものを完成させることは、やっぱり別の話。
……なんて言いながら、今日もAIに、
「もう少しここ調整して」
って言ってるんですけどね(笑)